お洗濯マイスターに聞く
ダウンジャケットの洗濯方法

冬のファッションに欠かせないダウン。
寒い季節が終わった後、来年もしっかり活躍してもらう為に綺麗に洗ってしまいたいもの。
冬の最中でも、ひどく汚れてしまった場合などは気軽にお家で洗えたら嬉しいですよね。
前回、ニットのお洗濯方法を教えてもらったライオン株式会社・お洗濯マイスターの
大貫和泉さんに、ダウンの洗い方を教えてもらいました。

アクロンを使って、お気に入りのダウンジャケットを
お洗濯する方法をご紹介します。

オビ

1. 洗濯絵表示を確認します。

絵表示

一番左にある「桶」のマークに注目してください。
こちらに「×」がされていなければ、お家でお洗濯が可能です。
手のマークは「手洗い」を意味しています

2. 用意するもの

  • アクロン
    (おしゃれ着用洗剤)

  • 洗濯用ネット

前回のニットと同じく、ダウンのお洗濯にはおしゃれ着洗剤がおすすめです。洗濯ネットはダウン1枚につき1枚を用意します。2枚一緒に洗濯ネットにまとめて入れてしまうと、洗濯ネットの中で衣類同士の重なりが多くなり、汚れ落ちが低下してしまう恐れがあります。
※今回は洗面台を使っての手洗いをご紹介しますが、洗濯桶や洗面器でも同じような洗い方でお洗濯が出来ます。ボリュームのあるダウンジャケットなどは洗濯機を洗濯桶代わりにして洗いましょう。(洗濯機でそのまま洗ってしまうと、水に浮き上がってしまい、汚れが十分に落ちないことがあるので、あくまでも桶代わりとして使ってください。)

オビ 洗い方

✔気になる汚れは前処理

汚れやすいエリ・袖口・裾以外にも気になる汚れがないかチェックしましょう。

気になる汚れは前処理

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気になる汚れがある場合には、「アクロン」の原液を直接塗布します。

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襟・袖口・ポケット口・裾など、汚れが広範囲の場合は、アクロンの洗浄液(水4Lに対して10ml)をスポンジにつけ、やさしくたたきます。

汚れが落ちやすいように畳む

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洗濯ネットの大きさに合わせてたたみます。
ファスナーを閉め、袖の部分が「X」になるように重ねます。
ファスナーを閉めてたたむことで、たたんだ状態を最後まで保ち、ファスナーの引っかかりによる布地の損傷や型くずれを防ぎます。

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裏返し、洗濯ネットの大きさに合わせて、二~三折りにし、その上に袖をかさねるようにします。袖部分など汚れやすい部分を表にだすことで、さらに汚れ落ちがよくなります。

8

洗濯ネットに入れます。

やさしく手洗い

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水4ℓにアクロン10ml程度を入れてかき回し、洗濯液を作ります。(前処理で使った洗剤分は引いておきます。)

7

ダウンジャケットを洗濯液に入れて、洗剤が中まで浸透するようにやさしく押し洗いをします。*4つの角を各10回、真ん中を10回。まんべんなく押します。

すすいで脱水

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外側からくるくると巻いて押し絞った後、水を変えて押し洗いと同じ要領ですすぎを2回繰り返します。ねじってしまうと中の羽毛が傷んでしまうのでねじらないように気を付けましょう。
柔軟剤を入れる場合は、すすぎ2回目の時に。(ダウン1枚に2mlくらい)

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2回目のすすぎが終わったら、また外側からくるくると巻いて軽く絞り、洗濯ネットにいれたまま洗濯機へ。

8

1分ほど脱水します。

オビ

✔干し方をチェック

ふっくら仕上がるように干す

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脱水後、すぐに取り出し、洗濯ネットから出したら、肩の部分をもって、3~5回、振りさばきます。こうすることで中のダウンのかたよりを均等にします。

9

ファスナーを開けて、ハンガーに干します。
*型崩れしそうなものや、屋外で干す場合は飛ばされないようにファスナーは閉めておきます。

9

ある程度乾いてきたら、完全に乾く前に、羽毛をほぐす感じで身頃や袖をたたきます。
2日間干して、中までしっかり乾かしましょう。

 

ダウンの洗い方、教えていただきありがとうございます。これだったら僕も洗えそう!ダウンを洗う上で気を付けたほうがいいことってありますか?

 

ダウンはやさしく手洗いすることをおすすめしています。洗濯機の「標準コース」で洗うと、中の羽毛が出てきたり、型くずれする可能性があります。また、「おしゃれ着コース」で洗うと、ダウンが水に浮き上がってしまい、汚れが十分に落ちないことがあるからです。

 

たしかにダウンは水鳥の羽根ですから、水には浮いちゃいますよね…。まず、洗濯液を作ってから、沈めるように押し洗いをする。洗濯機では洗わず、脱水の時に使うようにします!
それ以外にも気を付けることがあれば教えていただけますか?

 

ダウンはただ干すだけだと羽毛がかたよったまま乾いてしまうので、ふっくらと仕上げる為に乾かす過程で羽毛をほぐすことが大事です。表面が乾いてきたら、両手ではさんで軽くたたきながら中の羽毛をほぐしてください。洗濯で偏ってしまった羽毛を均等にする為にもしっかりね。

 

ダウンのあったかさは、その羽毛に空気が含まれることで生まれますから、ふっくら仕上げることは大事ですよね。これで今年も来年もきれいなダウンで冬を過ごせそうです。ありがとうございました。

取材協力:ライオン株式会社
お洗濯マイスター 大貫 和泉(おおぬき いずみ)

■プロフィール
消費生活アドバイザー、繊維製品品質管理士、健康予防管理専門士
洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきました。
2児の母親としての経験と研究活動を融合し、
主婦・母親・女性目線で日々のお洗濯に役立つ情報をお伝えしています。


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