Storyストーリー

父 チャーリー・ニクラウス

▲1963年マスターズにて父のチャーリーと

ジャック・ニクラウスの父、チャーリー・ニクラウスはその大きな体に似合わず優れた運動神経の持ち主でした。若いころからフットボールをはじめ、野球、テニス、バスケットボールと様々なスポーツをこなし、ハイスクール時代には11もの表彰を受けていました。

ある時父のチャーリーは、バレーボールの練習中に足首を骨折してしまいます。その後のリハビリで、主治医から軽い運動をして歩き回った方が回復が早まるとアドバイスされたのを機に、当時10歳になっていた息子のジャックを連れて、地元オハイオのサイオト・カントリークラブでラウンドを始めました。これがその後ゴルフ界で帝王と呼ばれた男のゴルフを始める第一歩となったのです。父のチャーリーはジャックに「ゴルフは紳士のスポーツだ。」と言い続けました。11歳の時、サイオト・カントリークラブ、15番ホールでのこと。ジャックは第二打をミスしてグリーン横のバンカーにボールを入れてしまいます。腹立たしさからジャックがクラブを投げ捨てると、それを見ていたチャーリーはこう言います。
「ジャック、二度とそんなことをしてはいけない。そうでなければもうゴルフはしないように。」

「試合で勝ちたいと思うだろう。
だけどその試合を安っぽくするようなまねはしないことだ。
そしてもし勝った時は謙虚に、負けた時は上品に振舞いなさい。
自分を打ち負かした相手の手を握り、祝福の言葉を言うんだ。」

ジャックが父から受け取ったメッセージでした。

ジャックはゴルフに魅了され、メキメキと腕を上げていきます。13歳の夏の夕暮れ、ジャックは父と共にサイオト・カントリークラブのコースにいました。この日のジャックは好調で70を切れそうでした。帰宅する時刻になっていましたが、ジャックは「もう少し続けたい」と父に言います。ところが父のチャーリーは威厳ある態度で「夕食の時間だ。家へ戻ろう。」と言って帰宅します。チャーリーは夕食という家族の約束事を優先させたのでした。このように家庭を大切にする父を見て育ったジャックは、この点でも父にそっくりの男になったのです。

▲父のチャーリーからはゴルフについて様々なことを教わる

ジャックの運動神経の良さは父親譲りと言えます。ジャックはハイスクール時代、フットボールでも活躍しており、父のチャーリーもその将来を密かに期待していたようでしたが、ある時、所属チームの伝説のコーチと言われるウッディ・ヘイズが父のチャーリーにこう言います。
「フットボールは素晴らしいゲームだ。だがジャックにはゴルフの才能がある。余計な怪我をさせないためにも、ジャックをフットボールから遠ざけた方がいい。」
フットボール好きの父でしたが、このヘイズのアドバイスには素直に従ったのでした。

ジャックに数多くのことを教えてきたチャーリーは、ジャックにとっては教師でもあり、親友でもあり、そして心の支えでもありました。ジャック・ニクラウスが大切にしている価値観の一つに家族愛がありますが、これこそ父のチャーリーから受け継いだものだったのです。

家族のこと

ジャック・ニクラウスには自身の競技人生を通して、プロになったその日から引退するまでの間で、たった一つゆるぎない信条があります。それは彼をゴルフに集中させ、問題を大局的に見るのを手助けし、ゴルフコースに専念する能力を高め、彼のポテンシャルを引き上げてくれるものです。これは次の一語で表現できます。「家族第一」。

ジャックはベストゴルファーになりたいと思い、また一方で家族のために尽くしたいと思ってきましたが、今まで決して家族のために時間が割けないような状況でゴルフをすることはありませんでした。優先順位から言うと、常に家族が第一、続いてゴルフ、ビジネス。ジャックは常々言っています。

「もしゴルフが私のファミリーライフを
脅かすようなことがあれば、
私はゴルフを潔くやめるでしょう。」

▲家族が心のオアシス

▲1975年 子供たちとプールで過ごすジャック

ジャックには5人の子供がいますが、彼らが物心ついたときから、父親はツアーで不在がちでした。普通の父親が日曜日にしてやれることをジャックは子供たちにしてやれません。そこでジャックはどんなに遠くに行っていても、自宅には定期的に帰り、子供たちと過ごす時間を作ったのです。それは子供たちにとって必要なのは、忙しい有名人ではなく、父親らしい父親であることを知っていたからです。

ジャックが子供たちに伝えたかったのは父親としての愛情であり、家族は一緒にいるべきという思いでした。ジャックはこう言っています。「私は父親の存在の大きさを、自分の父親から学びました。そして今、いつの間にか父のような父親に自分がなっていることに気づきました。」

家族あっての自分。ジャックはこう続けます。「家族を思うことで過酷な試合に耐えられるし、勝つファイトも湧いてきます。ゴルフという孤独な自分との闘いも、家族の喜びという大きな報酬があるから闘いぬけるのです。」

1986年のマスターズ最終日、ギャラリーの中ではジャックの母が、姉が、そしてバーバラと子供たちがジャックのプレーを見つめていました。長男のジャッキーがキャディを務め、ファイナルラウンドが終了し、46歳の最年長でのメジャー優勝が決定した瞬間、ジャックは長男ジャッキーと抱き合います。オーガスタにこだました歓声は家族の声でもありました。ニクラウス引退かと言われ、勝利から遠ざかっていた数年間のジャックを支えたのは紛れもなく家族であり、その家族の愛と信頼に見事に優勝で応えたジャック。彼はこの日のインタビューで「人生最良の日」と言っています。まさしくジャックと家族が一つになって勝ち取った優勝でした。

▲1986年 ゴルフファミリー・オブ・ザ・イヤーを受賞

妻 バーバラ・ニクラウス

ジャック・ニクラウスが妻バーバラと結婚したのは1960年7月のことです。20歳の時でした。以来50年、二人は家庭や家族を第一に考え、同じ価値観を持って共に過ごしてきました。今5人の子供と20人の孫たちに囲まれ、その家族第一主義はニクラウス夫妻からその子供や孫たちに引き継がれています。

二人が結婚した時を振り返りバーバラはこう語ります。「ジャックは約束してくれたんです。どんなに忙しくとも2週間以上、家を空けることはしないと。」その約束は確実に守られています。大切なイベントが家庭である時には、一つのトーナメントが終わってからすぐに飛行機に乗り、家族とそれを楽しんだ後、翌日のラウンドに間に合うように再び飛行機で戻るといったこともしばしばありました。

「第一に父親であること、そしてゴルフ。」バーバラは続けます。「ジャックはそれを完璧にこなしました。彼はいつも言っています。5人の子供たちは僕たちが家庭にもたらした最も大切な5つのトロフィーだって。」今やそのトロフィーの数は20人の孫たちに及んでいます。二人にとって家族は最も優先されるべき存在なのです。

バーバラは可能な限りジャックのツアーに同行しました。二人が出会った時にはゴルフを全く知らなかったバーバラでしたが、その後ジャックの試合では他の誰よりもゴルフコースを歩き回り、次第にゴルフの本質の何たるかを捉えていきます。そしてジャックが勝利した時にはその傍らで祝福し、苦杯をなめた試合では冷たいギャラリーの中に身を置いて応援を続けたのです。また時にはジャックのスポークスマンとなり、試合前ナーバスになっているジャックを気遣い、常に笑顔を絶やさずジャックを励ましました。
一方、家庭においては5人の子供たちのよき母として彼らに接し、時には面倒な問題があってもジャックを煩わせまいと、一人で問題を解決しました。

ジャックはこう言います。

「私たちには二人で優勝トロフィーを掲げている写真が何枚もあります。
これこそ私たちにはふさわしい。
なぜならこれは私たちがチームとして成し遂げたものだからです。」

左:1980年 全米プロ優勝トロフィーを持つニクラウス夫妻
右:1962年 全米オープン優勝トロフィーを持つニクラウス夫妻

バーバラは現在、ニクラウス子供健康管理基金と共に仕事を続けています。これは子供の病気と障害の診断、治療、予防を早め、増進させる活動をサポートするために、2003年2月ニクラウス夫妻によって設立された非営利の財団で、子供たちの健康管理や、健康関連サービスに照準を合わせた、プログラムとプロジェクトをサポートしています。ニクラウス夫妻の子供たちに対する愛情は、5人の子供たちから20人の孫へ、そして現在さらに多くの子たちへと向けられています。

家族のキャラクター

偉大なプロゴルファーである前にファミリーマンでありたいと言ったジャックニクラウスをリスペクトし、彼とその愛する家族をキャラクターにしました。

  • JACK パパ 一家の大黒柱

    言わずと知れたジャックニクラウスその人。
    ゴルフの帝王でありながらいつでも家族を思う良きファミリーマンでした。
    ショットのときに揺れるブロンドヘアがもとになって、
    「ゴールデンベア」のニックネームがつけられました。

  • BARBARA ママ 料理が得意

    5人の良き母でありジャックの最愛の妻であるママのバーバラ。
    ジャックが試合でいないときには家族のリーダーとして、
    様々な問題を解決してきました。
    可能な限りジャックの試合にも同行し、ジャックを励まし続けました。
    2人でトロフィーを掲げる優勝写真が多いのは二人の誇り、
    チームで優勝を勝ち取った証だと口を揃えて言っています。

  • JACK Jr 長男 しっかり者

    全米プロゴルフ選手権の2日目、18Hでゲーリーをパパのもとに向かわせたのがこの長男、ジャックジュニア。
    しっかり者で両親を誇りに思うジャックジュニアは、あの時こうしたら
    きっとパパが喜ぶということをわかっていたのかもしれませんね!

  • STEVE 次男 いたずら好き スポーツが得意

    父と同様に、スティーブも様々なスポーツで活躍してきました。
    そして彼もまた家族を中心に考え、よき父親になろうとしています。

  • NAN 長女 お茶目で可愛い

    たった一人の娘としてナンはジャックや兄弟たちの寵愛を受けています。
    母親によく似ていて、みんなから愛され、献身的で、料理上手な家族思いの娘です。

  • GARY 三男 ゴルフの才能を持った勉強家

    ブランドコンセプトビジュアルであり、当サイトSTORYのTOP写真で、ジャックに抱きかかえられているその子がゲーリー。
    因みにこの写真は、ジャックが優勝した1973年メジャー大会のPGAの
    二日目。
    ゲーリー本人もゴルフの才能を受け継ぎ、アメリカPGAツアーで活躍しました。

  • MICHAEL 四男 お茶目な弟 アスリートで学者

    4人の兄姉の中で育った’ベビー・ベア’は、とてもお茶目。
    彼はスポーツやゲームもしますが、数学と工学に優れています。

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